ひざの痛みは、変形性か神経性の見極めが大切
40代でも膝の軟骨は擦り減る
一口に膝の痛みと言っても何種類もありますが、ここでは「変形性の膝関節の痛み」(変形性膝関節症)と「神経痛から来る膝の痛み」(座骨神経痛から来る膝の痛み)を考えてみたいと思います。
膝の変性は、若い方だと40代に始まる方もいます(職業にもよります)が、大半は60代以降に始まる、いわゆる高齢者の疾患です。一言で言えば、軟骨のすり減りによって痛みの出る疾患です。この疾患の詳しい事に関しては「変形性膝関節性」で検索してもらえば沢山ヒットしますので、そちらを参考にしてください。
当院でも腰痛、頚部(首)の痛みとともに多い疾患の一つです。変形性からくる膝の痛みは重傷だとは歩くのも困難になるので、早めの治療が肝心です。また、検査が必要と思われた場合はMRIまで撮ってもらい、症状に応じて治療を進めて行きます。
重症の場合は手術可能な先生へ紹介することも
先にも書きましたが人により症状の重傷度は違うので、治療に要する時間も人それぞれです。レントゲン写真やMRIでも全く軟骨が破壊されて歩くのも困難なほど重傷だった方は、保存的治療が限界で人工関節の手術を受けられました。
膝関節の手術を当院からすすめる場合、ただ単に紹介状を書くのではなく、近隣の大学病院の先生よりも人工関節の手術数が多い先生に検査結果をもらい、患者さんも同意の上で手術をしてもらっています。もちろん、術後のリハビリも執刀医の先生の依頼のもと当院で責任を持ってやっていきます。
神経性膝関節症は見極めが大切
膝の痛みと並行して多いのが神経痛の痛みです。その原因としては膝関節ではなく、ほとんどの場合は腰臀部に原因があります。見逃す事なく、こちらの治療も同時にやっていく事が非常に大事です。
「膝が痛い」と訴えて患者さんが来られても、膝だけを診るのではなく他の疾患も疑いながら治療を開始していくことが診る側の責任だと思っております。