特異な痛み・症状、その他
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柔軟剤の香りで吐き気・頭痛は「化学物質過敏症」かもしれません

症状は頭痛や吐き気、下痢など様々

化学物質過敏症(以下CSと呼びます)とは、微量な化学物質に曝露しただけで激しい頭痛やどうしようもない倦怠感、吐き気、下痢等さまざまな症状が現れる病気です。シックハウス症候群もCSの中の一つです。

 

現在、我々のまわりで使用されている化学物質は約7万種を超えています。殺虫剤や除草剤、洗濯用の合成洗剤や柔軟剤、ワックス、タバコ、衣類用防虫剤、消臭剤などきりがありません。また、食物は残留農薬や食品添加物で汚染され、水道水には環境ホルモンや塩素が混入し、空気には排気ガス(一酸化炭素、窒素酸化物)が含まれています。

 

原因は、柔軟剤など身近なものに含まれる化学物質

我々の体は飲食や皮膚を通じて化学物質を毎日取り込んでいますが、最大の摂取ルートは「呼吸」です。現在、我々のまわりは化学物質だらけで完全に避けて生活することは不可能です。

 

化学物質の主な摂取ルートは呼吸、つまり「におい」です。今現在、身近で一番困るのが洗剤及び柔軟剤とボディソープで、近年ますます各企業がにおい合戦の様相を呈しており、CS患者にとっては毒ガスの中に居るようなものです。通常、アレルギーの要素が何も無い方は「何を大袈裟な」と思われるかもしれませんが、ひどい症状の方は呼吸困難にまで陥り「死の恐怖」と対峙するぐらいまでなるのです。

 

私自身がCS患者でもあるのでよくわかるのですが、一番においで強く感じるのが最初にも書いた柔軟剤です。数年前に海外から「ダウニー」という強烈なにおいのする柔軟剤が広がると同時に、日本メーカーの商品もにおいがある方がより売れ行きがいいので、競ってにおい付きの商品が出るようになったのは事実だと思われます。

 

日本人は昔に比べれば肉食も増えましたが、欧米の人間に比べれば体臭は非常に少なく、ダウニーのような強烈なにおいのする商品を使う必要は本来ありません。そのため、最近はまだまだ少数派ですが、食品等も含めて「無添加」の商品を宣伝文句の一つとしてかなり出回って来ました。しかし「本当の無添加」とは程遠い商品ばかりです。

 

農薬の使用量が多い日本

更にマスコミ等でもたまに話題にされるのですが、日本の「みつばち」が大量死していて受粉がままならない農家が非常に多くなっているのです。これは農家に取っては死活問題です。僕に言わせてもらえるならば犯人ははっきりしています。「農薬」です。

 

ヨーロッパでは毒性が強いために使用が禁止されている薬品「ネオニコチノイド」という毒性の強い成分です。日本ではまだ禁止されていません。これによる被害はみつばちだけではなく、田舎の子供達にも及び、都会の子供達と同じようにCSになってしまう患者が増えている現実があるのです。

 

意外かもしれませんが、単位面積当たりの農薬使用量は日本が世界一なのです。ちなみに2位は韓国です。

誰でも化学物質過敏症になり得る

同じアレルギーで花粉症の方はたくさんおられると思うのですが、発症する仕組みは全く同じです。ある一定量を超えると、ある日突然症状が出てくるのです。また、この病気に理解を示してくれる病院及び先生方も少なく、現在のところ特効薬もありません。一番の治療及び予防は有害な化学物質を避けて、出来るだけ新鮮な空気環境をつくるのが一番です。

 

YouTubeで「化学物質過敏症」を見てもらえれば、百聞は一見にしかずでよくわかってもらえると思います。