薬のはなし
medicine

ジェネリックの一長一短

効き目が弱かったり短かったり

まず最初に断っておかねばいけないのは、私は薬を処方できる立場でもないし、薬剤師でもないので薬をもらう側、いい変えれば消費者の立場からの意見と思ってください。

 

何故僕がジェネリックに疑問を持つようになったのかは、僕自身が飲んでいる痛み止めの薬を薬局の言われるままにジェネリックに変えて飲んでみたところ、はっきりとは言えないのですがどうも効きめが弱いし、効く時間も短いように感じたのです。それでも気のせいかも知れないと思い2-3日飲み続けたのですが、やはりどうも違うと思って元の薬に戻したところ、効果の違いが割とはっきり分かりました。

 

先発薬とジェネリックの違いは

今までに読んだ本の中でも、「私は絶対にジェネリックは勧めません」とはっきりと言っておられる先生方の話を思い出して、その後ジェネリックについて調べてみるといろんな事がわかってきました。

 

まずはっきり言えるのは、先発薬とジェネリックでは効果が全く同じとは絶対に言えないと言う事。 ジェネリック薬は、先発薬のメーカーが公開するデータに基づいて薬を作るわけですが、先発薬のメーカーがその全てを公開する訳では無いのです。(肝心のところはぼかしている場合が多いのです。)故に、製造過程での温度条件や添加物などが微妙に違っているのです。

 

ある医師がアメリカに留学している時の話ですが、自身が風邪をひいて処方箋を持って薬局に行くと、「ブランド?ジェネリック?」と聞かれたそうです。価格は当然ブランドの方が高いわけです。そこでその医師は「どちらの方が効くのか?」と尋ねたら、「当然ブランドの方が効きます」と言われたそうです。アメリカではこれが普通とのこと。日本とは保険の制度が違うし、金持ちはブランドを…。貧乏な人はジェネリックを…。ということでしょうね。

 

日本で使われるジェネリック薬のほとんどは日本で作られていません。主な製造元は中国やインドです。国内のジェネリックメーカーの工場では、インドや中国から輸入した原末を錠剤にしたりカプセルにしている場合がほとんどで、自社で一から開発はしていないのです。

 

ジェネリックが良くないわけではない

しかし、「だからジェネリック薬を飲むのは良くないですよ」と単純に考えるのも極端過ぎると思っています。一つは、患者さんによって経済的状況が異なるものであって、選択は患者さんがすべきものだと思うからです。特に少額の年金で暮らされている年配者にとっては、若い人に比べると薬の種類も増えて、長く続けなければいけない場合も多々あるからです。

 

また、薬局でさも親切そうに「こちらの薬はジェネリックがあり、お得ですよ…」と言われことはありませんか?これにはちゃんとカラクリがあって、ジェネリックを薦めると薬局側に「調剤技術料」と言う項目の収入が増える仕組みになっているのです。

 

話が少し横道にそれるかもしれませんが、薬局からの領収書を見ると薬剤の料金の他にやたらと訳のわからない項目の点数が加算されているのに、疑問を持っているのは私だけでしょうか?

 

それと、ある先生は「何故私がジェネリックを薦めないのか」本当の理由として 「薬害補償」の事を言っておられました。つまり、先発薬を作っている大手と違って後発の会社は中小が多く、何かあっても補償する事は難しいからと…。

 

ジェネリックにも一長一短があるので、ご自身の状況や効能に合わせて選ぶのが良いかもしれませんね。