手・ひじの痛み
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スマホを持つ手首や指が痛い「腱鞘炎」とは

腱鞘炎を例えると油ぎれを起こした刀と鞘

関節を動かすのは筋肉ですが、筋肉の先は腱(例えばアキレス腱など)になっています。この腱の細くて長い部位、例えば手の指を曲げる屈筋腱や手首の親指側の腱の炎症を腱鞘炎と言います。前者の炎症をバネ指、後者の炎症をドケルバン病とも言います。

 

もう少しわかりやすく例えると、刀(日本刀)が腱鞘だとします。腱が「刀そのもの」で、鞘は字のごとく「刀を収めるさや」と思ってください。

 

良く手入れがされてある刀は油も良く塗られて綺麗に鞘(さや)にストンと収まりますが、錆び付いた刀だと鞘にも引っかかって収まりも悪くなります。その状態と同じで、腱も油切れの状態でスムーズに動かなくなり、手首や指を曲げ伸ばしする時に痛みが出ます。

 

腱鞘炎の症状がひどくなると、箸を持つのも辛くなります。

 

腱鞘炎の原因は使いすぎや加齢

原因としては、同じ部位の使い過ぎや加齢によるものがほとんどです。

 

腱鞘炎になりやすい職業としては事務職の方、作家、主婦、赤ちゃんのいるママさん、飲食業の方、ゲームをよくやる人などでしょうか。

 

治療法としては電気治療、針、痛み止めの薬、注射等いろいろとあります。単純に早く治したいのであれば、痛みの箇所をしばらく固定して動かなくするとほとんどの場合は治ります。

 

腱鞘炎は9割の方が治ります

しかし、家事や仕事をされている方は手を使わない訳にはいきませんので、症状の程度やその方の日常生活、仕事の内容によっても治りの早さは当然違って来ます。

 

当院でも治療の時間の差こそあれ、9割以上の方は保存的治療で治ります。残りの1割の方は、当院が信頼している病院の先生と並行して注射、投薬で半数の方は良くなります。

 

どうしても痛みが取れないという方のみ(主にバネ指ですが)、切開をして腱の圧迫を取り除いています。

 

何事もそうですが、早めの受診で症状が軽いうちに治療をすれば、治療期間も短くて済みますよね。手首や指の痛み・違和感を感じたときは、お気軽にいらしてください。